2011/5/1〜色々な「物語」(〜4/30・掲示板開設までの間に)

読売巨人軍の内紛問題

清武英利球団代表兼ゼネラルマネジャーに対する評価、web上では「男の中の男」的な評価が少なからずある。私は「ジャイアンツ」という球団に特段、思い入れもなければ、ファンであったこともないので、実はそれほどの関心があるというわけではない。しかし、私は清武氏が「それほど立派とも偉い」とも全く思わない。

3.11の大震災を機に、今年のプロ野球は開幕時期や延長規程などが変更された。当然のことである。世の中には「大事なこと」「優先すべき問題」というものがある。「野球をやっている場合ではない」ということだ。この時に、渡邊恒雄読売巨人軍会長と「最後までゴネにゴネたのは」誰だったのか。

原監督は当初否定していた「江川入閣」問題について、一転、渡邊恒雄会長との「対話」があったことを認めた。清武GM側は「信じられない」と述べているが、別に原監督が「一転」してまで、そういうことを述べなければいけない理由というものもなさそうだ。清武代表が「顔を潰された」ということである。

言っては何だが、こういう会見で「泣く」人物というものを私はあまり信用しない。以前、ある大手百貨店の社長を解任した「クーデター」この時の「なぜだ」と発した言葉は当時の流行語大賞にも選ばれたが、私は、後日、このときの「計画」がどれほど緻密に推し進められたのかを何冊かの本で読んだことがある。「失敗すれば、それは単なる失敗じゃない。帝王の時代はそれこそ、更に強大なものとなり終わらなくなる。だから失敗は許されない」と。

そういう覚悟があったかどうか、正直、全く感じられない。単なる「内紛」人騒がせな話である。渡邊恒雄氏に対する批判が自らを正当化できるというわけでもない。コンプライアンスというなら「内部統制違反」は明確である。

大体、日本シリーズ直前、しかも久しぶりの両リーグ1位通過の名実共に「日本一」を争う時期である。この時期に「何故」という疑問も拭えない。そもそもこの「内紛自体」が、巨人こそが全てという不遜な対応に他ならない。この時期に「コーチ人事」を正式に発表云々というタイミングでも全くない。これで「紳士たれ」というなら、ちゃんちゃらおかしいということになる。

清武代表は、おそらく我慢ができなかったのだ。そのことだけは私にもよくわかる。例えば渡邊恒雄会長が「老害」であるかどうか、そのことと今回の清武氏の手段とは、実は少し分けて考えなければいけない。私は渡邊会長が「クライマックスシリーズの結果」を踏まえて、現場を預かる原監督と、次年度の体制作りについて話し合うことは、特段、悪いとは思わない。清武氏が「話した」時期とは、少々異なっている。それを会見で「聞いていない」と伝えたことについて、それを認知症などという前に、清武代表が渡邊会長と話せばいい。その上での渡邊会長の「話」を聞いて、ぶちまけるというならまだ判る。

戦うとはどういうことなのか、清武代表にもわかっていない面があるような気もする。ならば耐えなければいけないし、それができないなら辞職も考えなければいけない。どちらも選べないから、単なる「内紛」ということになってしまうのだ。



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